10年ほど前、この帰化植物のことを「黄色いエイリアン」と呼んだ記憶があります。当時はまだ奥山中では目立ちませんでしたが、現在かなり山奥まで勢力を伸ばしてきました。日本の秋景色はススキからセイタカアワダチソウに次々と塗り替えられています。
漆器の素材や食品・食材、
例の建築石材から、はては国技の相撲まで・・ 外来種の台頭は時代の流れです。この植物が在来種を凌駕、(あるいは駆逐)している風景は、ある意味、現代社会の象徴です。この光景を受け容れずして、時代を乗り切ることはできません。しかし、私の頭には今でもススキの原野が甦ってきます。私のような不器用なアナクロ人種は、この風景を目にし、呆然と立ち尽くす以外手立てはないのでした。